【身近な日常でも恋愛でも】確証バイアスによる悩み対策法【わかりやすく事例で解説】

- マッチングアプリで女性と仲良くなるにはどうしたらよいのかわからない
- 好きな人にどのようにアプローチすればよいかわからない
- 女性とのやりとりがうまくいかない
こんなことで悩んでいませんか?
恋愛や日常の悩みは、もしかしたら心理テクニックで改善できるかもしれません。
確証バイアスは誰もが常に無意識化で働いている思考の偏りです。
これを理解・意識しておくことで、交渉事や恋愛でうまくいく可能性を高めることができます。
この記事を読むと、確証バイアスとは一体何なのか、どのくらい強力なものなのかを理解できます。
具体的な実用例もたくさん紹介するので、使い方もマスターできますよ。
確証バイアスとは、自分に都合の良い情報だけを集めてしまう心理
人は物事を客観的かつ合理的に見ることはできない
自分の持っている情報や考えを正しいと思い込み、それを補強するために都合の良い情報がよく見えるバイアス(思考的な偏り)のことを確証バイアスと言います。
もしあなたが失恋をして、もう二度と恋なんてしないと決意したとしましょう。
- 恋愛経験が豊富な人は仕事も成功しやすい。
- 恋愛のことを真摯に考えている人は思考能力が高い。
真偽はさておき、仮にこんな情報があったとして、「そんなはずがない」と思ってしまいませんか。
では、次のような情報を見るとどう思うでしょうか。
- 恋愛をせずに勉学や仕事に打ち込んでいる人ほど年収が高い。
- 恋愛をしない人は支出が少ないので資産家になる率が高い。
「やっぱり恋愛をしない方が人生にとってプラスだ!恋なんて今後もしない方がいいだろう!」と思ってしまいませんか。
これが確証バイアスです。

確かに俺の友達のA君は、ずっと彼女いなくて超優秀だな。やっぱり恋愛していないやつはその分強い!

そうやって都合の良い例が思い浮かびやすくなるのも確証バイアスだよ。
脳を使って考えて、この情報が本当に正しいかどうかを客観的かつ論理的に判断するのにはエネルギーが必要です。だから、確証バイアスを使って脳がサボり、大雑把な仕分けをしてしまうのです。
確証バイアスにより、同じことでも解釈が変わる
確証バイアスは情報の取捨だけを生み出すわけではななく、解釈に影響を与えることもあります。
一つの現象に対して、解釈は一つではありません。
例えば、相手の言っていることが理解できなかった場合でも相手に持っている印象によって、次のように解釈が変化します。
- 相手は東大生だと言われた場合→自分の理解力が足りないのだと思う。
- 相手は高卒だと言われた場合→相手の説明能力が低いのだと思う。
東大生だからと言って説明が上手ではないかもしれないですし、高卒だからと言って説明力が低いということもないです。
しかし、「相手は賢いに違いない」という印象が解釈を全く違うものに変えてしまうのです。

第一印象が悪ければ、他のことも悪く見える。
第一印象が良ければ、他のことも良く見えるんだ。
確証バイアスで損をしないように自分の判断を見直す
確証バイアスが悪く作用すると、判断を誤ってしまいます。
今の自分の判断は確証バイアスで偏りが生じていないかどうかを常に考えることが大切です。
マーケティングやビジネスの世界では確証バイアスで人を操る仕掛けが多いですが、まずは自分が確証バイアスの罠に陥っていないかを確認しましょう。
残念ながら、人は合理的な判断を意外なほどにできません。確証バイアスによって物事が決定している例は非常に多いのです。
「確証バイアス」の一般的な例
就活の面接試験は始まった時点で合否が決まっている
私も就職の面接官の一人をしたことがあるのでわかるのですが、面接で客観的で論理的な評価をしている人はほとんどいません。
まず履歴書の写真で「優秀そう」「使えなさそう」といった評価をします。
そしてこの第一印象からスタートして、第一印象に合致するように特徴を解釈します。たとえ同じエピソードを話したとしても、異なる解釈をします。
エピソード | 第一印象が良い場合の解釈 | 第一印象が悪い場合の解釈 |
---|---|---|
周りと衝突した 経験がある | 雰囲気に流されずに 建設的な意見を言える | コミュニケーション能力が引くく、協調性がない |
多くの職種を 経験している | 好奇心が強く、 様々なことに詳しい | 飽きっぽくて一貫性がない |
学生時代に 運動部で活躍した | エネルギーがあって前向き | 勢いだけで 勉強はできなさそう |
上記の表のように、同じエピソードを話したとしても、自分の受けた印象を証明する証拠として、歪んだ状態で解釈されるのです。

裏を返せば、第一印象を良くすれば、欠点も長所に変えられるというわけだね。

第一印象が悪いと実力も正当に評価されないってこと?

残念ながらそういうことだね。人の他人を真っ当に評価する能力は思っている以上に低いんだ。
人事の人も心理学のプロではないからしかたない。心理学の知識はこういった判断の誤りをなくすためには必須だね。
住宅ローンが得だと思って住宅を購入する人が多い理由
冷やかし気分で住宅展示場へ足を運んだがゆえに、住宅を買ってしまう人は非常に多いです。
販売員にマイホームを手に入れた時の満足感やプライドを刺激され、マイホームを手に入れたいという欲求が大きくなります。
マイホームを買った人たちは口を揃えてこう言います。
- 住宅価格はこれからどんどん高騰するから
- 住宅ローンは節税になるから
- 賃貸だと30年後に残らないが、家は資産として残るから
これが確証バイアスの怖さです。マイホームを買いたいという欲求が、マイホームを買うのに都合の良い情報だけを集めてしまっているのです。
- 資源不足やインフレによる物価高はあるが、人口減少や空き家問題は加速しており、リセールバリューは下がる予測ができる
- ローンの金利や維持費、固定資産税を考えると節税分以上の金額がかかる
- 30年後に資産価値はほぼゼロになり、売ることもできない負債になる可能性がある
少し勉強すれば反論はいくらでも見つかるはずです。しかし、確証バイアスにより、これらの情報が見えなくなってしまうのです。

私は宅建士の資格も持っているのだけど、不動産は素人が損をする取引が非常に多い業界。不動産を売ろうとしてくる人の情報には気をつけよう。
自称専門家の言っていることを正しいと思ってしまう理由
- 店で購買行動を決めるときの店員さん
- ワイドショーに呼ばれている専門家・評論家
このような方々の言っていることを無条件に信じてしまうことが非常に多いです。
相手は自分よりも詳しいのだから正しいことを言っているに違いないという確証バイアスが働くからです。
実際は、店が売りたいものを売ろうとしているだけの店員さんかもしれないし、テレビに都合の良いことを言うだけの専門家かもしれません。
自分の頭で考えることを放棄すると、相手の意のままに操られてしまう例です。

確証バイアスから身を守れるように意識しよう。
「確証バイアス」を恋愛で相手に使う
恋愛においても、確証バイアスを用いて相手の感情や考えを揺さぶることができます。
第一印象でポジティブなイメージを与える
面接の例同様、ポジティブなイメージで始まると、その先もうまく行く可能性があがります。
私の場合は、次のように使用します。
- 友達の紹介であれば、良いところをたくさん伝えておいてもらう。
- マッチングアプリであれば、「友達にはマイペースで優しいとよく言われます」等と書いておく。
マッチングアプリは強烈なポジティブイメージを与えるのは難しいので、文章でできることは少ないです。
確証バイアスの観点でプロフィールを考える場合は、写真をこだわって良いイメージを与える方が効果的です。
これらは「ウィンザー効果」も用いているので信ぴょう性があがり、良いイメージをさらにつけやすくしています。
ウィンザー効果とは、第三者から得た情報を信じやすくなる心理効果です。
「企業の宣伝より口コミを信じる」というのを例にとるとわかりやすいですね。
自分が素晴らしい人間であることを自分で宣伝しても誰も信じてくれません。第三者の目線でどう思われているのかを伝えるようにしましょう。
私のことを好きなのかも?と思わせる
好意を積極的に伝えることで、「私のことを好きなのかも?」と思ってもらいましょう。
すると、ちょっとした好意であっても「私のためにやってくれているんだ、ありがとう」という感情が相手に起こりやすくなり、こちらと仲良くなるための行動をとるようになってくれるようになります。
このあたりは返報性の原理の効果も加わっていますね。

「毎晩君のことを想っているよ」、と

あんまり重いとストーカー気質やメンヘラ傾向があると思われるよ!積極的に褒めたり、一緒にいて楽しいということを伝えるようにしてね!
恋愛では駆け引きをすべきか?という話が今も昔もありますね。
私のこれに対しての答えはNoです。
たしかに好意を伝えた後にそっけなくするとさらに気になる存在になれる、ということは心理テクニックの観点からもあります。
ツァイガルニク効果といって、脳が未完了のタスクを完了させようとする性質によるものです。どっちつかずの態度をとられると気になるんですよね。
ただし、マッチングアプリなどで出会える現代においては、女性に言い寄る男性の数は昔に比べてはるかに多いです。駆け引きで不安な気持ちになったところにハイスペックなライバルに入られると、そのまま持っていかれる可能性があるのです。
変に駆け引きはせずに好意を伝え続けましょう。
ネガティブなイメージがつくと修復はかなり難しい
確証バイアスはネガティブなイメージにも作用します。
つまり一度ネガティブなイメージがついたり嫌われたりした場合は、修復するのが非常に難しいということになります。
一人の女性に夢中になるのも悪いことではないのですが、すでに嫌われてしまっている場合は諦めるという判断も大事です。

一途が報われないこともあるのか…。

付き合ってからは一人に集中するべきだけど、選んでいる間は固執すると辛いことが多いよ。
恋愛時はバイアスまみれ!「確証バイアス」の知識を自分に使う
実をいうと確証バイアスを使って相手を操作しようとするのはかなり難しいです。
確証バイアスは他人に使うよりも自分の判断が誤っていないかを考える際に使うのが効果的です。
恋は盲目?確証バイアスを認識して冷静な判断を
恋をしてしまうと、相手の全てが良く見えてしまい、冷静な判断ができなくなります。特に男性は、好きな人を前にするとIQがチンパンジー並みに下がるとも言われてます。
若いころの恋愛ならそれでも良いのですが、長く付き合う相手、生涯の伴侶を選ぶ時に冷静な判断ができていないと将来が危うくなります。
- 決断力があるのではなく、単に思慮が浅く軽率なだけではないか
- 愛情が深いのではなく、依存体質なだけではないか
- 裕福で旅行や外食をしているのではなく、浪費癖があるだけなのではないか
このように、自分の解釈は歪んでいないか、確証バイアスを意識して考えてみることが肝心です。

結婚を後悔している人の多くは、確証バイアスで認識できていなかった欠点が後になって見えたことによるものだと私は思っているよ。
返信が遅いから嫌われている?負の確証バイアスで苦しむな
相手に嫌われたかもしれないと思うと、単に一日メッセージの返信がないだけでも「嫌われているからなのでは?」と、確証バイアスが負の方向に働いてしまいます。
そもそもLINEやメッセージをずっとしたい人もいれば、直接会って話す方が楽しいからメッセージをしたくない人もいます。スマホを見るのが好きじゃないという人もいます。
返信が遅い理由を特定することはできません。特定できないものをネガティブに認識して消耗するのは無駄でしかありません。

返信が遅い時に催促するのはだめなの?

基本的にはしない方がいいね。心理的リアクタンスが働いて、悪いイメージがついてしまうよ。
心理的リアクタンスとは、何か行動を強制されたり制限されたときに、それに対して反発し、自由を求める心理の働きです。
返事を催促されると、返事をしたくなくなるのです。
子供の頃にお母さんに「宿題をしなさい」と言われて、「今やろうと思ったのにやる気なくなったわ~」なんて言ったことがありませんか?これも心理的リアクタンスの典型例ですね。
まとめ:「確証バイアス」を意識して行動や思考を改善しよう
確証バイアスは常に無意識化で働いている思考の偏りです。
もちろん人を操るのにも使えますが、まずは自分の行動や思考を改善するために意識してみるのをおすすめします。
今回は確証バイアスを解説しましたが、相手を操る場合は、確証バイアス単体に着目するよりも返報性の原理やバンドワゴン効果といった、他の心理テクニックを使う方が効果的です。
他の心理テクニックを使って自分のイメージが良くなった結果、確証バイアスで相手が勝手に良い動きをするようになるくらいに考えておくとよいでしょう。

